シロアリは家の内部を密かに食い進め、気づいたときには大きな被害になっていることが多い害虫です。
ここでは、実際の駆除現場で使われている「正しいシロアリ駆除の方法」と「作業の流れ」「費用の目安」をわかりやすく解説します。
この記事でわかること
- シロアリ駆除の種類と特徴(バリア工法・ベイト工法)
- 実際の施工の流れ
- 作業時間の目安
- 費用相場
- 駆除後に再発させないポイント
【1】シロアリ駆除の種類と特徴
① バリア工法(薬剤散布)
建物の床下・基礎・土壌に薬剤を散布し、シロアリが侵入できない結界を作る方法です。
- 即効性が高い
- 今いるシロアリにすぐ効果が出やすい
- 5年前後の持続効果がある
② ベイト工法(巣ごと根絶)
家の周囲にベイト剤(毒餌)を設置し、働きアリに巣へ運ばせる工法。
コロニー全体を弱らせて根絶する方法です。
- 家の中に薬剤を撒かないので安全性が高い
- イエシロアリなど大きい巣にも効果的
- 効果が出るまで数週間〜数ヶ月かかる場合も
【2】シロアリ駆除の具体的な流れ
① 現地調査(無料が多い)
- 床下・基礎・水回りの状況を確認
- 蟻道・食害跡・湿気の状態をチェック
- 家の構造によって最適な工法を選定
② 作業日の決定
調査結果をもとに、施工内容・費用・作業時間の説明を受けて決定します。
③ バリア工法の場合の流れ
- 床下点検口から侵入
- 土壌に薬剤を散布
- 木部(束柱・土台)に穿孔して薬剤注入する場合も
④ ベイト工法の場合の流れ
- 建物の外周にベイトステーションを設置
- 定期的にモニタリングして食害状況を確認
- 巣の弱り具合を見ながら交換・調整
⑤ 施工後の報告・保証
- 作業前後の写真で説明してもらえることが多い
- 5年保証が一般的(業者により異なる)
【3】シロアリ駆除の費用相場
バリア工法の相場
- 1㎡あたり 1,500〜2,500円
- 床下全面施工の平均:10万〜20万円前後
ベイト工法の相場
- 初期費用:10万〜15万円
- 年間管理費:1万〜2万円
※家の広さ・構造・シロアリの種類で大きく変動します。
【4】自分で駆除できる?(結論:ほぼ不可能)
注意ポイント
シロアリは「木材の内部だけを食べる」ため、表面だけ薬剤をかけても効果がありません。
巣の場所も目で確認できないため、市販スプレーで完全駆除することは不可能です。
- 羽アリを掃除機で吸っても意味がない
- 巣が残ればすぐに再発する
- 誤った薬剤使用は逆に被害を広げる場合も
【5】再発を防ぐためのポイント
湿気対策
- 床下の湿気が多い場合は換気改善
- 水漏れ・雨漏りを放置しない
木材と土の接触を避ける
- ウッドデッキの根太なども要注意
5年ごとの予防施工
薬剤の効果が切れるタイミングで再施工することで、被害を継続的に防げます。
※シロアリの被害は、見た目では分からない部分で進むため、
「心配だけどどこに相談すればいいのか分からない」という方が非常に多いです
最近は、家の状態を丁寧に点検してくれて、
写真付きで説明してくれる無料サービスも増えています。
不安なまま過ごすより、まずは状態だけでも知っておくと安心です。


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