アライグマの生態まとめ|特徴・行動パターン・被害をプロが解説

害虫一覧・種類と特徴まとめ

アライグマは外来種として全国に広がり、農作物や家屋への被害が急増している害獣です。
ここでは、アライグマの生態・特徴・侵入原因・被害内容・弱点をプロ目線でまとめます。

このページでわかること

  • アライグマの行動パターンと特徴
  • 屋根裏・床下に侵入する理由
  • 被害(騒音・破壊・糞尿)と危険性
  • 弱点・対策のコツ

【1】アライグマの基礎知識

外来種で繁殖力が非常に高い

  • 本来は北米の動物
  • 日本では天敵が少なく、数が増えやすい
  • 特定外来生物に指定され、飼育・放獣は禁止

夜行性で活動的

  • 18時〜翌4時の間に活発に活動
  • 昼間は屋根裏・物置・床下などに潜む

器用すぎる前足が最大の特徴

  • 鍵やフタを開けることがある
  • 扉をスライドさせることも可能
  • ネズミやハクビシン以上に「手の力」が強い

【2】アライグマの特徴的な習性

雑食で食べ物を求めて家屋に侵入

  • 果物・野菜・魚・肉・ペットフード・生ごみ
  • 家庭菜園が荒らされる被害も多い

水場を好む

  • 川沿い・側溝・田畑・庭の池に出没
  • 食べ物を“洗う”行動は手の感覚を高めるため

屋根裏や床下に巣をつくる

  • 断熱材を掘り返して巣にする
  • 子育て時期は攻撃性が高くなる
  • 天井裏で「ドスン」「ゴトゴト」と大きな音

【3】繁殖サイクル(被害が増える理由)

繁殖時期と出産数

  • 繁殖期:2〜4月
  • 出産:3〜5月頃
  • 1回の出産で3〜6頭
  • 年1回だが生存率が高く、数が増えやすい

子育て中は被害が悪化しやすい

  • 糞尿の量が急増
  • 断熱材の破損
  • 天井の抜け落ちリスク
  • 母獣が攻撃的になる

【4】アライグマが好む環境

エサが豊富な場所

  • 家庭菜園・果樹
  • 生ごみ置き場
  • 庭に置いたペットフード

安全に巣が作れる隠れ家

  • 屋根裏・床下
  • 物置
  • 換気口まわりの隙間

侵入しやすい家の特徴

  • 破れた換気口
  • 屋根材の浮き・破損
  • 基礎周りの穴

※アライグマはハクビシンより「破壊力」が強く、自分で穴を広げて侵入することもあります。

【5】アライグマによる被害

① 糞尿による悪臭・腐食

  • 大量に溜まり、天井にシミが出る
  • 悪臭で生活できないレベルになることも

② 家屋の破壊

  • 断熱材がボロボロになる
  • 外壁・換気口・屋根材を破壊

③ 騒音被害

  • 「ドスン」「ゴトゴト」「走り回る音」
  • ネズミより圧倒的に音が大きい

④ 感染症のリスク

  • アライグマ回虫
  • レプトスピラ症
  • サルモネラ菌

重要

糞尿に直接触れたり、乾燥した糞を吸い込むのは危険です。
必ず手袋・マスクを着用し、可能なら専門家に任せるのが安全です。

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【6】アライグマの弱点と効果的な対策

侵入口を塞がれると居られない(最重要)

  • プロの駆除では「侵入口の特定と封鎖」が最優先
  • 屋根・軒下・換気口・基礎周りをチェック

餌場を減らすと近寄りにくくなる

  • 生ごみのフタは必ず閉める
  • ペットフードの放置はNG
  • 家庭菜園は防獣ネットが効果的

光・音に敏感

  • 強い光や音を嫌う
  • ただし慣れる個体も多く、根本対策にはならない

根本解決には「追い出し → 封鎖 → 消毒 → 補修」の4ステップが必要です。

【7】アライグマの痕跡で判断するポイント

糞の特徴

  • 太さ1.5〜2cm、長さ8〜10cm
  • 雑食のため内容物が多い
  • 同じ場所にまとめて排泄する

足跡

  • 小さな人間の手のような形
  • 前足は5本指
  • 後足は人の足形に近い

屋根裏の音

  • 「ドスン」「バサッ」「ゴトゴト」など重い音
  • ネズミ・ハクビシン(ハクビシンの生態)の音より大きく荒々しい

▶アライグマの駆除・予防対策方法はこちら

▶ネズミの生態まとめ 

▶ハクビシンの生態

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